
昼間の記事にも記した様に、今日は夕刻から皆既月蝕が見られる筈だった。折悪しく平日。多くの人には観測し易い頃合いと云われたが夜勤の私にとっては甚だ不都合な時間帯だ。しかもここ関東地方では夕方から雨が降るという予報が出ていて、極めて具合の悪い事態が予想された。
それでも夕方の6時45分頃に一度抜出し空を仰いだ。しかし月も星も見えない曇り空。雨がまだ降出していないだけましだろうかと呟きながら職場に戻った。
さほど忙しくはない今夜の仕事だったので始終空の様子が気になった。時折首を出して外を窺うけれども雲は切れず、月明りの代りに閃光がほとばしり、時折地を揺るがす様な地鳴りがした。稲光の幾つかは確かに地と連なった。帰りのことを想い落雷の被害を心配した。
業務は終業間近になって忙しく、全て片付けたのはいつもより遅い時間になった。が、そのおかげか雨は止んで、湿気が纏わりつくが涼しさは増した。念の為置傘の一本を携えて退出。月蝕はとうに終っているに違いないが、綺麗な満月が拝めれば―と見渡したが雲はいまだ厚く蓋をしたままだ。
こういう晩はせめて黒百合姉妹の「月の蝕」を聴きながら帰ろう。6年前の月蝕の時は黒百合姉妹のCDをエンドレスでかけながら街を徘徊したのだった。だが今夜は井上陽水の「夕立」の方が気分に相応しい。
落雷の写真を携帯で撮ろうと何枚か試したが、仲々上手く合わないものだ。
辛うじて一枚だけ、左下に閃光が収められたが出来は悪い。いずれ機会があれば―が、なるべく雷には出くわしたくないものだ。

(出先にて携帯投稿の為、後刻編集予定)